ブローデル『歴史入門』、黒澤明『椿三十郎』

歴史入門

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椿三十郎<普及版> [DVD]

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 ブローデルの『歴史入門』を読む。
 ブローデルの主著のひとつである『物質文明・経済・資本主義』の内容を紹介する講演の原稿がもとになっている。
 肝腎の『物質文明・経済・資本主義』を読んでいないが、アナール派でもこうした大風呂敷を広げるのか、と妙なところで感心する。
 大風呂敷といえば、近年最大の大風呂敷といえば柄谷行人の『世界史の構造』だろうが、面白い面白いと詠み進めながら、なにか読まなければならぬ本が間にはさまって、いつのまにか読みかけになってしまったのを思いだし、そろそろ読まねばと思う。
 とはいうものの、地震のときに本の配置が大きく変わってしまって、どこにあるのかこころもとないということもある。

 『七人の侍』『用心棒』に続いて黒澤明の『椿三十郎』を見返す。
 この映画の最大のサスペンスは城代家老が誰かということだろう。
 伊藤雄之助の顔はこのサスペンスを十分回収できる。