ミヒャエル・ハネケ『白いリボン』
- 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
- 発売日: 2011/06/25
- メディア: DVD
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『白いリボン』を見る。
『隠された記憶』でも、謎(誰がヴィデオテープを送ったのか)は各人の解釈に任せるという姿勢がとられていた。
『白いリボン』も同じだが、開かれた結末というよりは、思わせぶりに感じる。
もちろん、原因と結末が複合的に絡みあっているので、個人に罪を帰することが出来事を矮小化する、ということなのだろう。
だが、一見平穏な村が、その実、性的抑圧や階級差の差別による怒りで爆発寸前だという状況は、映画としては陳腐なもので、それをそのまま切り取るよりは、そうした状況を描きつつ、あるひとつの結論を導きだす選択のほうが映画としては志が高いのではないだろうか。